カリマンタンだより

2001年12月

インドネシア宣教師

高橋めぐみ

高橋めぐみ宣教師

 クリスマスのご挨拶を申し上げます。2001年を降り返り、神様の導かれる道のすばらしさを感謝するとともに、祈りと支援によって支えられ励まされてきたことを覚え、心から感謝しております。

 こちらは11月17日からラマダン(断食月)に入り、治安が悪くなるのでATI神学校でも男子学生が交替で徹夜の警備にあたっています。この時期は盗難が多くなるのです。日本のお正月前のように、断食明けのお祝いの為にいろいろと入用になることと、断食が明ける時に全ての罪が帳消しになるという考えがあるからだと聞きました。

 アメリカの報復攻撃の長期化に伴い、西カリマンタンは今落ち着いています。ニュースでインドネシアについて報道されることもあるかと思いますが、インドネシアは多くの島々によってなる国で、島によって状況は大きく異なります。爆弾テロなどが頻繁に起こっているのは中心部であるジャワ島です。(先日もジャカルタにあるATIスタッフの母教会が爆破されました。)今盛んにデモが行なわれているのはパプアです。ここカリマンタン島では今まで部族間の抗争がよく問題になってきました。ただ、ここに住む人達には「何が起こるか、明日どうなるかわからない」という潜在的な危機感が共通してあるのではないかと思います。先日は州都ポンティアナックで、後ろの窓ガラスにテロ事件の犯行中心人物とされるオサマ・ビンラディン氏の似顔絵が描かれた乗合バスを見かけました。日本ではおそらくありえないだろうなあと思いながら、国によるちがいを感じました。

 ATI神学校での奉仕の方は11月末にテスト週間に入ります。私も授業が終わりテスト問題を教務課に提出しました。テストが終わると学生達の解答と課題のレポートを解読(?)しなければなりません。7月にバツーのオリエンテーションから帰ってきて以来、やっと本格的に学生たちと関わることが出来始めています。ユニット(学生の縦割り)では11人の女子学生を受け持ち、毎週交わりと祈りの時を持っています。家の前にはこのユニットで畑を作って12月には、とうもろこしとピーナッツを収穫する予定です。土を耕したり肥料をまいたりと、全く慣れない手つきで時々蟻にかまれて騒いだりして笑われている私ですが、村々出身の学生達は本当にたくましく、くわ、なたなどを上手に使いこなし、キャリアのちがいを感じます。

 また、学生たちの伝道、奉仕に対する熱心さはすばらしいなあと思います。10月末にこのアンジュンガン周辺の教会の人達を招いて学生主体で集会が持たれましたが、土日の奉仕を終えての月曜日(祝日)の奉仕となり、暑さの中、くたくたになりながら、それでも一生懸命仕える姿は私の目にとても美しく映りました。800人余りが集まり用意した椅子が足りず、スタッフの家からもありとあらゆる椅子を持ち出して…と大盛況でした。

 10月末には東ジャワ島、バツーのYPPIIの総会にアンテオケ宣教会よりの宣教師として出席しました。神学校部門2日間、全体部門4日間、計6日間の総会でした。朝から晩まで各地域、部門の報告と討議がなされ、こんなに長い会議に出席したのは初めてでした。ずっと座りっぱなしで足や腰が痛くなりましたが、それぞれ生の報告を聞くことができ、また今後の方向性も知ることができて有意義な出席でした。以前3ヶ月のオリエンテーションを受けてはいるものの今回、より広くYPPIIのインドネシア宣教の実際を知ることができたと思います。

 特記すべきことは、今回の会議に他のATI神学校のスタッフとバツーに向かいましたが、ポンティアナック、ジャカルタ間は船で14時間、ジャカルタからマラン(バツーの近くの町)へは行き列車で15時間、帰りバスで14時間という長旅を経験しました。(今まで一人でバツーに向かう時は飛行機を2回乗り換えて、各1時間でした。)遅れてくる列車などをぼーと待つ時間なども含め、また会議でも座っていたので「ずっと座っていた」という印象の13日間でした。しかし、飛行機でささっと飛ぶのでは味わえないインドネシアの旅を他のスタッフと共に味わうことができ楽しかったです。

故タンド師夫人の消息

 さて、バツーでのYPPII年会議に参加しました際に昨年10月癌で天に召された故ユリウス・タンド師(元ATI神学校スタッフ)の夫人、ヘスティさんに会いました。7月よりバツー神学校に入学し、献身者として歩み始めています。タンド師のために日本より多くの祈りと共に愛の献げものがささげられられましたが、治療、移動費、葬儀などにかかった費用の残りは、これからの5年半の神学校の費用として用いられます。バツー神学校のスタッフから聞いたことですが、入学時のオリエンテーションでの証しでは「主のために献身したいという願いを持ちながら、そのことよりも『主よ、結婚相手を与えてください』と祈っていました。主はその願いを聞かれ夫を与えて下さいました。そしてそれを取られました。今はただ主の召しに従っていきたいと願わされています。」と語っていたということでした。今回ヘスティ夫人からのメッセージを預かってきました。

日本にあります愛する兄弟姉妹へ 「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。」(ピリピ4:13)

 今まで直面してきた全ての悩み苦しみの中にあって、この御言葉は私を慰め、強めてきました。主が夫タンドを私達から取り上げられてから1年が経ちました。私の人生の中での主のご計画でした。たとえ主のなさることは理解しがたいとしても…。神様は主の働き人として形成するために私を選ばれ召されました。多くの人々に仕え、魂を勝ち取るためです。どうか日本にあります愛する皆さん、私のバツー神学校での訓練の時のために祈り支えてください。

 日本にあります皆さんが、すべての奉仕において、またお仕事において豊かに祝福されるようお祈りしています。

ヘスティ・タンド

祈りの課題

  • インドネシアの平和と安定のために。アメリカのテロ報復行為と関連して、インドネシアが混乱することがないように。また、教会が守られるように。昨年のように諸教会への爆弾テロがクリスマスに起こることがないように。

  • クリスマスの諸集会での奉仕のために。クリスマスにはエンティコンより奥地の村に入って集会をする予定です。

  • ATI神学校での奉仕のために。来学期の授業の準備、メッセージの準備。インドネシア語の向上のために。

  • ATI神学校のスタッフの祝福。神学生の学びと奉仕のために。

  • 健康が守られるように。霊性も守られるように。

  • 交通事故から守られるように。特にエンティコン(片道5時間の山道)との往復、ポンティアナック(州都)との往復が守られるように。

  • 図書館にコンピューターが導入されるように。(これは図書館スタッフの祈りの課題です。)